肘内障


こんにちは

大分市大道町にあるとよだ接骨院です。

今回は肘内障についてお話したいと思います。

下図の赤字、尺骨についている輪状靭帯から橈骨の頭がスルッと外れるというか

抜けた状態を肘内障といいます。

発症しやすい年齢としては

小学校入学前、とくに2歳から4歳の小児特有の障害とされていますが

私の聞いた話では小学校5年生で肘内障という事例を聞いたこともありますので、

一概に小児特有ともいえないように思います。

どうして輪状靭帯から橈骨頭が抜けるかというと、それは骨の成長に深く関係してまして

骨が成長する際、上図にある成長軟骨というところが少しずつ少しずつ伸びて

骨は長く太く成長していきます。その過程において骨頭つまり骨の頭の部分も幼少期には

頭といえるほどのサイズではないので輪状靭帯から骨頭が抜けるというわけです。

うまい例えではないですが、刑事ドラマで犯人に手錠(輪状靭帯)をかける際、

手錠をかける手首と手(骨頭)のサイズが

一緒だったら手錠(輪状靭帯)から手(骨頭)が抜けてしまいますよね。

ではどうすると抜けてしまうのか?

私の経験上、子どもの腕に力が入ってない状態で腕を引っ張られた時に発生していることが多いです。

ですので、お子さんの手をひくときや手をつないで引っ張り上げるときには

必ず、お子さんに一言かけてあげることをお願いします。

一言声掛けすることで、お子さんは心の準備ができ、体に力が入ります。

力が入ると輪状靭帯から橈骨頭が抜けにくくなりますので

肘内障の発症予防になります。

ですが子どもの体に力が入れば大丈夫といっても、

無茶苦茶に引っ張ったりかたをすれば

肘内障以上にひどい怪我につながることもありますので、

愛情をもって接するようお願いします。

また大人の目が届かない場合に発症することも十分ありますので、

お子さんがいつもとは違う泣き方で、肘が伸ばせず軽度屈曲位で保持されいる際は

すみやかに小児科なり、整形外科なり、接骨院なり

通院することをおすすめします。

とよだ接骨院の

施術方法としては、橈骨頭が輪状靭帯にスルッと元の位置に収まるように整復します。

きれいに収まる際にはクリック音といって、ちゃんと収まりましたよという音を施術者は手に感じます。

きれいに整復されたあとは、患部の熱を下げるため

しっかりとアイシングをし、弾性包帯(伸び縮みする包帯)にて軽く固定します。

初診日の翌日ないし、一週間以内にもう一度来院いただき、

様子を診て、終了という流れになります。

※施術後の注意事項などについてはその時にお話させていただいています。